――この夏だけの一杯に、涼を添えて。――
夏の夜空に咲く大輪の花火。
その鮮やかな一瞬に、冷えたグラスを傾けて味わう一献の日本酒。
ふわりと漂う米の香りと、キリリとしたのど越し。
そんなひとときにぴったりな、新潟の夏酒をご紹介します。
暑さに疲れた体を癒やし、気分をリセットしてくれる“夏酒”は、今注目されている季節の風物詩。
今回は、大人世代にこそ楽しんでほしい、香り・味わい・見た目にも清涼感のある3本を厳選しました。
友人や家族と過ごす夜、あるいは自分だけの静かな時間にも寄り添ってくれる夏酒を、花火とともにぜひお楽しみください。
大洋酒造『純米吟醸 大洋盛 スカイブルー』
― 澄み渡る夏空のように、すっきり爽快な飲み心地 ―

夏の青空をそのまま瓶に閉じ込めたような、鮮やかなスカイブルーボトルが印象的な一本。
新潟・村上の名蔵、大洋酒造が手がける純米吟醸酒は、香り控えめながらも米の旨みがしっかりと感じられる、新潟らしい“淡麗旨口”。
希少な地元産酒米「たかね錦」を55%まで削り、リンゴ酸を多く産生する特別な酵母を使い醸した爽やかな夏酒です。
冷やしてキュッと一杯。暑い夜にもスッと体に馴染み、後味は実に爽やか。女性や日本酒初心者の方にもおすすめです。
脂の乗った焼き魚や冷製パスタなど、和洋問わず軽めの食事と相性が良く、花火を見ながらゆったりと飲むのに最適です。
たからやま醸造『たからやま 夏の花火』
― 味わいにもラベルにも「夏の情緒」たっぷり ―

酒米を用いず全量食用米「コシヒカリ」を使用し、蔵独自の味わいを感じ取っていただける、優しい口当たりのお酒です。
たからやま醸造の歴史ある酒蔵が位置する弥彦エリアの四季をラベルにデザインしています。
空気がすっと澄みわたり、ふと立ち止まった先に、大輪の光がひらく。
岩室の夏は、静けさの中に、一瞬のきらめきが咲くような季節です。
「夏の花火」は、そんな夜の情景を映した一本。
夏の闇に浮かぶ、儚くも美しい光。
打ち上げられる花火、草むらに舞う蛍の小さな灯——
どこか懐かしい、夏の記憶に触れるような時間。
ひとりの夜にも、語らいの席にも。
移りゆく季節に、そっと寄り添う一杯を。
日本酒で味わう、夏の瞬きをお楽しみください。
今代司酒造『夏限定 純米酒 風鈴』
― 風鈴の音を聞きながら、心を解きほぐす一杯 ―

冷房がなかった時代、日本人は暑い夏を乗り切るため、風鈴の音を聞くことに涼の風情を感じていました。
庭の軒先から吹き抜ける風とともに、澄んだきれいな音を届けてくれる風鈴。
冷房が普及した今でも、夏の風物詩としてなじみ深いものになっています。
「夏限定 純米酒 風鈴」は、そんな風鈴のさわやかさをイメージしてつくった、今代司酒造の夏酒です。
新潟市内に蔵を構える今代司酒造は、オール純米仕込みが信条。
この『風鈴』も、純米らしいコクと透明感が絶妙なバランスで、冷酒にすることでより一層引き立ちます。
夕涼みや浴衣でのひとときにぴったりの一本です。
“涼”と“彩り”を添える夏酒を、今夜の花火のおともに
花火の余韻に浸りながら飲む一杯は、いつもよりちょっとだけ特別な時間を演出してくれます。
夏限定の日本酒は、味わいはもちろん、見た目や名前にも「季節を楽しむ心」が込められています。
今年の夏は、冷蔵庫でキンと冷やした“夏酒”を片手に、夜空を見上げてみませんか?
目でも舌でも“涼”を感じる夏の名脇役たちが、きっとあなたの心に残るひとときを届けてくれるはずです。