米どころ、日本酒のイメージが強い新潟県ですが、実はワインとも深い繋がりのある県なのはご存知でしょうか。
1890年には、新潟県上越市出身で「日本ワインぶどうの父」とも呼ばれる川上善兵衛が岩の原葡萄園を開設しており、実はワイン造りの歴史もとても古く長いのです。
東に越後山脈、西に日本海を有して南北に長く伸びる新潟県は、一言に「新潟県」といっても、その土地土地に様々な気候風土をもった県です。
今回は、そんな新潟県から特徴あるテロワールを反映した魅力的なワイナリーをご紹介します!
まずは、新潟県上越地方、上越市に位置する岩の原葡萄園。
〇株式会社岩の原葡萄園
株式会社岩の原葡萄園は、1890年「日本ワインぶどうの父」川上善兵衛が創業したワイナリーです。川上善兵衛は、地元地域の発展を考え岩の原葡萄園を開設し、その後は本格的なワイン造りの追求と、当地の気候風土に適したぶどうの品種改良に挑戦。
国際ブドウ・ワイン機構に登録されるぶどう品種「マスカット・ベーリーA」の故郷でもあり、1万回を超える品種交雑の中から、優良22品種を輩出。特に、マスカット・ベーリーAは日本ワインぶどうを代表する品種の1つとなっています。
岩の原葡萄園は、国際コンクール「フェミナリーズ世界ワインコンクール2024」にて、日本ワイン部門最多金賞受賞ワイナリー。また、トップキュベ「ヘリテイジ2021」は日本ワイン部門最高評価点「TOP OF THE BEST」を獲得しています。
続いてご紹介するのは、新潟県下越地方、海と砂に囲まれた砂地のテロワールをもつ、新潟ワインコーストのワイナリーです。
〇株式会社カーブドッチ
株式会社カーブドッチは、長い海岸線を有する新潟県新潟市西蒲区に位置し、この砂地に初めてぶどうを植えたワイナリーです。国産生ぶどう、かつ欧州系専用品種でワインを造るという、当時では考えられなかった挑戦を先駆けて行いました。
この地の適正品種と断じる「アルバリーニョ」をはじめ、この土地ならではの土壌と気候に合ったワイン造りを追求しています。
また、滞在型ワイナリーとして、訪れた人がワイン造りの現場に触れ、ワインや料理を愉しむことができるだけでなく、ヴィネスパ/温泉や、宿泊を含めた豊かな時間を過ごしていただけるような空間、サービスが揃った施設となっており、ワイン以外の製品(ビール、燻製商品、パン)も、充実の取り揃えです!
そして、カーブドッチが切り開いた新潟ワインコーストの海と砂のテロワールには、魅力に惹かれた小規模な個性あるワイナリー集い、それぞれが新しい可能性を秘めた挑戦を行っています。ここでは、2つのワイナリーをご紹介します。
〇ルサンクワイナリー株式会社
ルサンクワイナリー株式会社は、2015年10月にオープンし、当地では5番目のワイナリーでルサンク(Le CINQ)のCINQはフランス語で数字の「5」の意味。
「トラディショナルでエレガント」をモットーに、香り高くやさしい味わいのきれいなワインを追求しています。
自社畑では、仏ブルゴーニュ地方の代表品種である、ピノ・ノワールを栽培しており、風や品種の特徴を素直に生かして、やさしく丁寧なワイン造りを心掛けています。
ワイナリーは、中米の海のリゾートをコンセプトにしたコンパクトながら開放感のある建物で、醸造庫とショップを併設しています。
〇株式会社 l’escargot(レスカルゴ)
株式会社 l’escargotは2007年にシャルドネとピノ・ノワール種を植樹し、2012年にワイン製造を開始しました。
↑シャルドネ
↑ピノ・ノワール
基本的には、単一品種、単一圃場、新潟県産ぶどうでの醸造にこだわっており、畑、栽培者の顔が見えるぶどうで、地域に根差し、その土地の特徴を最大限に活かしたワインを造っています。
また、ぶどうの特徴をストレートに出したいため、仕込みはステンレスタンクのみを使用。無ろ過仕上げで旨みを残しているのが特長です。酸化防止剤(亜硫酸塩)はぶどうの状態により調整し、極力抑えた造りとなっています。
小さなワイナリーだからこそできる、丁寧な造りで人の手を感じる優しいワイン造りを心がけています。
〇株式会社アグリコア 越後ワイナリー
株式会社アグリコア 越後ワイナリーは、豪雪地、南魚沼の気候風土「雪」を活用したワイン作りが特長です。
雪室に貯蔵した雪の冷気を利用して貯蔵・熟成を行います。年間を通じて雪室貯蔵庫の温度は約5℃。ふるさとの自然と共存していくサステナブルなワイン造りを行っています。
また、新潟県産ぶどうにこだわり、県内初のレインカット方式垣根栽培でのぶどう(欧州系品種主体)作りに取り組んでおり、現在では、自社畑を中心に、約15万平方キロメートルに及ぶ土地で良質なぶどう栽培を行っています。
料理(和洋折衷)とのマリアージュを考え、特に南魚沼ならではのお米(和食)との相性を重視した味わいのワイン造りを心掛けています。
そして、2023年にはワイナリーがリニューアルし、雪氷室・貯蔵庫の見学や、併設のレストランやショップでワインと食事を楽しむことができます!
今回は、新潟県内各地の魅力的なワイナリーをご紹介しましたが、いかがでしたか?今後、新潟といえば「ワイン」を思い浮かべる方もきっと多いはず…!
THE NIIGATA公式オンラインショップでは、今回ご紹介した以外にもまだまだ沢山のワインのお取り扱いしております!
年末用として、ご自宅用にもギフト用にもピッタリですので、新潟のワインで年末を楽しんでみてはいかがでしょうか。